-
-
推しが武道館行ったら◯◯
推しが武道館行ってしまう。
学生バンドから始まった歴史が、着実に力をつけて、大阪城ホールを超満員にして、満を持してジャパニーズロックンロールの最高峰に。
初めて出会ったのは7年前、まだ音楽とか何も知らない中学生の頃。
体が弱かった私は、その日学校を休んで市大病院にいた。
検査と点滴の準備に時間がかかるので外に出ていてください、と言われても、田舎の田んぼまみれ山まみれの土地に生まれた私が天王寺に用事なんてあるわけがなくて。
仕方なく、たまたま目に入ったタワレコの試聴機でもいじくりまわして遊んでようと。
「恋に落ちる」というのは、きっとああいう感覚で、ああいい曲だ、とかハマりそう、とか余計な感想なんて湧いてもこなかった。気づけば手にはタワレコ側も売れると踏んでなかったであろう僅少すぎる在庫で陳列棚に雑に差し込まれていたCDを掴んで全速力でレジに走った。親からもらった病院代を何のためらいもなく使い込んで、早く全部聴きたくて仕方なくて、点滴をブッチして速攻で帰った。
市大病院からも親からも鬼ほど不在着信が入っていて、帰宅して顔を見るなり親の怒号が飛んできたけど、なんの反論もせずに平謝りでごまかしてSDに書き込んだ。
その読み込み書き込みの時間が長くて長くて永かった。
こうして私の「推し」になったのがハンブレッダーズだった。
友達と話題にできないことがむしろ誇らしかった。私だけがしってる、私だけがこの歌の良さがわかるって、だれにも取られたくなかった。
BIGCATをソールドしたとき、ついに次はZeppあたりか、とちょっと悲しくなった。それが、大阪城ホール1万人動員?挙げ句武道館決まってます?
本当に、本当に、冗談じゃない。
手が届くと思ってたわけじゃない。
きっと今日来てた1万人も私と同じで、自分にしかこの作品の良さはわからないと、それぞれ全員が思っていたと思う。抽選漏れしたファンも。
4年前、メジャーデビューの折に、一番好きだったメンバーが脱退した。
私が音楽にいまいち興味がわかなかったのは、こういう不意な別れがあるからという理由もあって。
これまでもアイドルを推しては推しメンが卒業してはFOし、バンドを推しては解散し、なかなか胸を張って好きなアーティストと答えられる人がいなかった。
だけどさすがに7年見てたらもうそろそろファン名乗っていいよね。
幸せな2時間をありがとう。
p.s.
1周20万出すのでチェキ会やってください
もしくはキジマさんの口座番号知りたいです
-